コラム
その1
財源確保について私は「民間の経営感覚を生かす」と言いました。
皆さんは民間と行政の感覚の違いは、どのくらいだと思いますか?
一例として現在、市内二カ所で市営住宅の建設が進んでいます。北園小学校近隣と三本木小学校近隣の、合計100世帯の規模です。1世帯の広さは平均で50㎡台の2DK。総事業費は33億円です。つまり一般的なアパートの広さで、1世帯当たり3,300万円です。しかも、市有地ですから土地代は含まれていません。これって…十和田市でこの価格なら、高級一戸建てが取得できますよね?
また「事業目的は障害者や高齢者に配慮する」と記されていますが、北園小学校側の駐車場計画は、幹線道路の102号線を横断した先の、建物から50~100m離れた位置に計画されています。
三本木小学校側は狭い袋小路道路の、一番奥に計画されています。災害時や冬場の事を考えると、この計画はとても不思議です。そして今後は、高額な管理費や補償費が毎年払われ続けるのです。
このような民間ならあり得ない計画が、なぜ進むのでしょう?
市有地の有効利用という、前向きな発想で始まったのでしょうが、その土地にこだわる事で追加工事が異常に膨らんだと思われます。それは計画中に出た問題を軽視する安易な判断が、そのまま進む体質に問題があるのだと思います。
ただ、多くの市職員は市民の為に、例えば理不尽なクレームに耐えながらも日夜、懸命に勤務されています。また、関わった建設会社も儲け過ぎている訳でもありません。むしろ円安での資材高騰などで赤字状態だろうと推察されます。結局は市民全体で、誰も得をしない事業になりかねないのです。
このような事案に対し、私の考えはとてもシンプルです。民間がやれる事は民間に任せ、すべての負担を削減する事です。ちなみに民間なら、安価で適切な土地を別に購入したでしょう。十和田市には、市内でもそのような土地はたくさんあります。そうする事で無駄な道路や駐車場の整備費は削減されますし、無理に高層にしてコンクリート造にする必要もありません。結果的に総事業費や、補償費負担なども大きく減るのです。
十和田市には美術館のような評価の高い建物もありますが、今後はメリハリを付けて有効に財源を使うべきだと思います。今回は以上となります。
「週刊 畑中が熱く語る」は、毎週月曜日掲載しています。
次回は「ふるさと納税は打ち出の小槌!」を、お伝えします。
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